気まぐれな姫。
お気に入りの姫のもとに顔を出した。 今日はいやにご機嫌だ。 相変わらず、気まぐれな唇。
姫とのデートは、もう何年目になるだろう。 その気まぐれがたまらない。 癖になるというか、読めないダンスのステップのように、心をつかんで離さない。
そうしてまた、 きっと明日も――姫のもとを訪れてしまうのだろう。
―― ヒジ 🌙

お気に入りの姫のもとに顔を出した。 今日はいやにご機嫌だ。 相変わらず、気まぐれな唇。
姫とのデートは、もう何年目になるだろう。 その気まぐれがたまらない。 癖になるというか、読めないダンスのステップのように、心をつかんで離さない。
そうしてまた、 きっと明日も――姫のもとを訪れてしまうのだろう。
―― ヒジ 🌙

誰かの姫だと知りながら遊ぶ――その感覚を、ただのスリルと呼ぶにはあまりにも薄い。もっと深く、静かに熱を帯びた背徳の香り。
「限られた時間を共にする」という言葉が、これほど現実味を帯びる瞬間があるだろうか。画面越しの逢瀬。重ねる言葉の奥に、たしかな温度があった。
誰かの姫。その事実を忘れるように振る舞う姫もいれば、むしろそれを話題にして、軽やかに笑ってみせる姫もいる。昼下がりの彼女は、まさに後者だった。自らの境遇をどこか愉快そうに、でも情熱的に。
――危険だ。そう思いながらも、胸の奥で赤い信号が灯る。もう止まれない。
今流行りのローマ字三つでは言い表せないほど、濃くて甘い時間が流れていった。昼下がり、ということさえも忘れて。
―― ヒジ 🌙